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わいせつ等事件簿 | 県立中央病院 入院患者 面会中止に

県立中央病院 入院患者 面会中止に

2020/03/02 08:13

新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、県内の医療機関で入院患者への面会を制限する動きが広がっている。愛媛県松山市春日町の県立中央病院は29日から原則、面会中止とした。松山赤十字病院(同市)や愛媛大医学部附属病院(東温市)などもホームページ(HP)で不要不急の面会の制限を告知している。高齢者を多数抱える高齢者福祉施設でも、同様の措置を講じる動きが見られる。
 県立中央病院総務医事課によると、面会中止は政府の対策基本方針に基づき、厚生労働省が医療施設での留意点を示したのを受けた対応。病院の院内感染対策委員会が28日に「面会での感染経路の遮断」という観点から中止を決め、同夜にHPへ掲載した。期間は未定。医師が必要と認めた場合や療養生活に必要な物を持参する場合は例外とするが、面会時間は必要最低限とし、1人に限る。
 同病院は病床数827床で、約600人が入院中。29日は知らずに訪れて面会中止の張り紙に驚く人も。病院側は説明に追われた。
 がんの手術を終え退院を控える父親に着替えを渡しに来た松山市内の50代女性は「いろんな患者さんがいるので、面会自体を控えた方がいい」と制限に理解を示した。次男が入院している女性は、西条市から1時間半かけて夫や長男と来院。「長男だけが少しの時間、面会できた。こんな状況だから仕方ない」と話した。
 同課は「国内各地で市中感染が広がっている中、必要な対策であり、ご理解をお願いしたい」とした。
 一方、75人が入所する松山市内の特別養護老人ホームでは、28日から入所者の体調急変など特に緊急を要する場合を除き面会を中止した。「感染拡大は脅威。高齢者が暮らす施設で発生すれば深刻な被害が予想され、危機感を持って対応している」と担当者。
 市内の別の高齢者施設は、県内で感染者が出れば面会を制限する方針。施設長は不安をにじませつつ「利用者の安全を第一に、国や県の指針を守って対応する」と述べた。

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