わいせつ等事件簿

中村時広知事は2日、愛媛県庁で会見し、愛南町在住の40代女性が新型コロナウイルスに感染したと発表し、伊予銀行は女性が愛南支店で窓口業務などに当たる行員だと公表した。県立衛生環境研究所(松山市)が実施したウイルス検査で2日朝に陽性と確定した。県内での感染者確認は初めて。中村知事によると、女性に発熱やせきの症状はなく「無症状の病原体保有者と思われる」と説明。女性は1日夜から感染症指定医療機関の市立宇和島病院(宇和島市)に入院、室内の空気が外に漏れない専用病室で過ごしている。
 県によると、女性は2月15日から旅行で大阪府を訪れ、友人で同29日に感染が確認された高知市の30代女性看護師と一緒に、大阪市のライブハウスであったコンサートに参加。数時間行動を共にした。16日に高速バスで帰県し17日から支店窓口で勤務。関東4都県への旅行(21~23日)や勤務を経て、報道や感染した看護師からの連絡を受け29日午後6時半ごろ、宇和島保健所の帰国者・接触者相談センターに相談した。
 県は女性が立ち寄った自治体に連絡したが、旅行の際に利用した高速バスや飛行機内ではマスクを着用していたなどとして運行会社や利用便は公表せず、会社や同乗者への連絡もしていないという。
 県は1日、女性の同意を得て検体を採取。県衛研での迅速検査で陽性反応が出たため詳細な確認検査を行い2日朝、感染を確定した。濃厚接触者として迅速検査した同居の家族2人は1日に陰性と確認した。女性の自宅も消毒した。
 県や伊予銀によると、支店の同僚23人に症状は見られなかったが、検体を入手し検査。21人は迅速検査で、残る2人は2日の確認検査でそれぞれ陰性だった。女性は出勤した2月25~28日はマスクを着けていたが、同17~20日の勤務時は着用していなかった。
 伊予銀は17日以降に女性と30分以上窓口のカウンター越しに面談するなどした数人の客を濃厚接触者とみなし、連絡を取り保健所への相談を勧めているという。伊予銀は2日、支店を休業し店舗を消毒。3日から営業を再開する。
 愛南町での感染確認を受け、県と同町、宇和島市の教育委員会は、両市町内の小中学校計51校と県立高計6校、宇和島南中等教育学校の臨時休校を、当初予定から1日前倒しして3日からとした。
 中村知事は会見で、感染拡大防止に向けたせきエチケットや、流水とせっけんによる手洗い励行のほか、高齢者施設などへの訪問自粛、イベントの中止・延期といった対応を県民に要望。「感染防止対策に関する情報を迅速に発信するので、必要以上に恐れず、冷静に落ち着いて行動して」と呼び掛けた。
温州ミカンと中晩柑類を合わせた2017年産のかんきつ収穫量で愛媛県が44年連続の日本一となった。

県によると、温州ミカンと中晩柑類を合わせた2017年産の県内のかんきつの収穫量は、20万6788トン。温州ミカンが裏年だったことから前の年より3.8パーセント減少したものの全国1位を守ったという。国の統計調査で確認できる1974年以降44年連続の日本一となる。

愛媛県は、温州ミカンの生産量は和歌山県に次いで2位だったが、全国で100トン以上の収穫量があるかんきつ50品目のうち、紅まどんなや甘平、せとか、いよかんなど14品目で日本一となっている。
県農産園芸課は「西日本豪雨からの復興支援を第一に進めながら、生産・販売面でのサポートを継続し全国1位を堅持したい」と話している。