わいせつ等事件簿

鎌倉時代に描かれ、四国では現存最古とされる四国霊場52番札所太山寺(松山市)の弘法大師画像=写真=が修理を終え、愛媛県松山市堀之内の県美術館で特別公開されている。修理報告会もこのほどあり、約40人の聴講者に文化財を守り後世に伝えることの大切さを訴えた。
 大師像は県指定有形文化財。縦117センチ、横113センチの絹に、入定(死去)直前の姿が細やかに描かれている。2014年の「四国へんろ展」での展示をきっかけに、県市補助事業で約2年かけて修理された。
 報告会では、東京の文化財修理専門会社「修護」社長、池田和彦さん(44)が講演。日本の美術工芸品は西洋に比べ弱い素材を使っており「繰り返し修理が必要」と説明した上で、今回行った殺虫や調査、クリーニングから修理まで21工程の流れを紹介した。
 絵の穴の空いた部分にわざと劣化させた絹を編み込み、折れた箇所には2~3ミリ幅の和紙をはめ込むなど緻密な作業を解説。
 接着剤には昔ながらの製法でこしらえた糊(のり)をさらに10年熟成させた「古糊」も使い、現代の化学合成品のデメリットも述べ、「伝統技術を受け継ぐ職人がいるからこそ文化財の修理ができる」と強調した。
 修理の意義について「文化財の歴史的な価値や、私たちの文化そのものを継承する行為。永遠の処置ではなく数十年から100年後の修理を考えた技術や材料を用いることが大事」と締めくくった。
 これに先立ち県美術館の長井健専門学芸員が大師像の特徴や由来、太山寺の文化財調査の概要などを報告した。
愛媛県新居浜市高木町の住宅で1月10日、夫婦とみられる50代の男女2人の遺体が見つかりました。警察は殺人事件の可能性も視野に捜査。
遺体で見つかったのは、夫婦の高平勝浩さん(55)と高平洋子ん(54)です。
発表によりますと1月10日午前8時ころ、新居浜市高木町の住宅で、高平勝浩さんと妻の洋子さんの遺体が見つかったということです。
高平勝浩さんは会社に出勤しておらず、上司が「9日から従業員と連絡が取れていない」などと愛媛県警に通報。
この通報を受け警察官らが安否確認のため高平勝浩さんの自宅に訪れたところ、別々の部屋で高平勝浩さん夫婦が倒れていました。夫婦はその場で死亡が確認されました。
遺体に着衣の乱れなどはなかったということですが、1人の遺体付近から血痕が見つかっており、警察は殺人事件の可能性があるとみて調べています。
愛媛県警によりますと、高平勝浩さん夫婦は24歳の息子と同居しており、行方がわからなくなっていたということです。
警察は息子が何から事情を知っているとみて行方を捜し、西条市内で発見し話を聞いている模様。
現時点では、高平勝浩さん夫婦が死亡した死因などについては不明。