わいせつ等事件簿

活発な梅雨前線による西日本を中心とした豪雨の被害は7日も拡大し、各地で新たな犠牲者が見つかった。5日以降の共同通信の各府県まとめでは、広島23人、愛媛18人、岡山3人、山口3人、滋賀、大阪、兵庫、福岡で各1人が死亡、死者は計51人となった。心肺停止状態の人も相次ぎ、安否不明者は約50人。全国の警察や自衛隊の救助や捜索が続いているが、被害拡大の恐れがある。
 気象庁はこれまでに岐阜、京都、兵庫、鳥取、岡山、広島、福岡、佐賀、長崎の9府県に特別警報を出して土砂災害への警戒を呼び掛けた。岐阜以外の特別警報は7日、解除された。
 各地で土砂崩れが多発。広島県では三原市の2カ所の現場で男女計3人、広島市安佐北区で3人、竹原市で60代女性と70代の男女がそれぞれ死亡した。東広島市では1人が犠牲になった。
 愛媛県では、今治市の離島、伯方島と大島で計2人が死亡。松山市沖の離島、怒和島で小学生の女児2人と30代の母親が亡くなった。西予市では道路が冠水し、車に乗ったまま流されるなどして男女5人が死亡した。
「まさかこんなことに……」。同地区に住む女性(67)は絶句した。肱川の増水を知り、自身は7日午前6時半ごろに近くの公民館に着の身着のまま避難。その後、自宅は濁流にのまれ、近所の人たちが犠牲になったことを知った。水が引いて夕方に家に戻ったものの、電気も水道も止まったままだ。
 同地区の子どもたちが通う市立野村小の桃山真二教頭(55)によると、体育館には一時約300人が避難したという。桃山教頭は「生まれてからずっとこの町で暮らすが、川があふれたのは初めて。人が亡くなるなんて」とショックを隠しきれない様子だった。
 西予市は今回、大雨や上流のダムの放流を受けて氾濫の危険性が高まったとして、7日午前5時10分に同地区に対して避難指示を出し、防災無線などで地域住民に避難を呼び掛けて回った。市災害対策本部は「避難指示を出すタイミングなどが適切だったのか今後検証する必要がある」としている。
 宇和島市吉田町でも土砂に埋まり2人が死亡。今治市の伯方島でも女性(49)が生き埋めとなり、死亡が確認された
愛媛県警伯方署によると、同県今治市の離島、伯方島で生き埋めになり、心肺停止の状態だった40代の女性の死亡が確認された。死者は18人になった。同市の別の離島、大島でも60代の女性が生き埋めになり、捜索している。