わいせつ等事件簿

広島県尾道市から愛媛県今治市までの島々を結ぶ「瀬戸内しまなみ海道」(全長約60キロ)のサイクリングロード。景色が美しいことから海外でも知られるこの道で9月、大量の画びょうが落ちているのが見つかった。針が上を向くように粘着剤で路面に張り付けられたものもあり、自転車30台以上がパンクした。両県警は故意にばらまかれたとみて、器物損壊や道交法違反の疑いで捜査をしているが、有力な手がかりは見つかっていない。
 サイクリングロードの一部を管理する愛媛県今治土木事務所によると、9月18日、今治市が沿道に開設した宿泊施設「サンライズ糸山」などに、サイクリストから「画びょうが落ちていて自転車がパンクした」といった連絡が相次いだ。
 同事務所が確認すると、来島(くるしま)海峡大橋▽伯方(はかた)・大島大橋▽大三島(おおみしま)橋――の路上5カ所で計100個以上の画びょうが見つかった。中には50個超が落ちていた場所もあった。拾い集めたサイクリストもおり、もっと多くの画びょうがまかれたとみられる。
 愛媛県側では9月下旬までに、パンクしたり、タイヤに画びょうが刺さったりした自転車が36台確認された。広島県側では、生口(いくち)橋の両端の路上で約40個が見つかり、自転車3台がパンクした。修理した今治市の自転車専門店は「1本のタイヤに複数の画びょうが刺さっており、異常だった」と話す。
 今治市が貸し出す自転車も被害に遭っており、市は5台分の被害届を愛媛県警に提出。今治土木事務所も管理業務を妨害されたとして被害届を出した。ただ、周辺には防犯カメラがなく、画びょうがばらまかれた様子を見たという情報もないという。同事務所の担当者は「悪質な嫌がらせやいたずらは絶対にやめてほしい」と呼びかけている。
県は6日、第44週(10月28日~11月3日)の県内インフルエンザ流行状況を公表した。県内61定点医療機関からの患者報告数は計57人で、1定点の平均人数は0・9人(前週比0・4人増)。県内7保健所管内別の平均では、1・9人増の西条が3・4人で、前週に続き最多だった。
 ほかの保健所は松山市0・9人(0・5人増)、四国中央0・4人(0・4人増)、今治0・4人(0・1人増)など。今治市の中学校1校で学年閉鎖があった。
 迅速検査の結果、第44週に型別が判明した症例の97・8%がA型、2・2%がB型。県は、外出後の手洗いや早めの受診などを呼び掛けている。