わいせつ等事件簿

西日本豪雨で被災した愛媛県宇和島市吉田町で、ミカンを運ぶ「索道」が活躍している。

 同町白井谷のかんきつ農家・赤松耕治さん(68)の園地35アールでは、「南柑20号」の収穫が本格化する中、モノレールの復旧が遅れ、クローラー(小型運搬車)や人力による運搬も困難な状況だ。農家やJA、県などが協議し、最終手段として索道の利用に乗り出した。被災園地で初の取り組みだ。

 索道は、モノレールが開発される以前の昭和30、40年代に主力だった運搬法。装置はエンジンで稼働し、リモコンで搬器を上下させる。一度に6キャリー(90キロ)の積載が可能。高さ100メートル、距離200メートルで、園地の最上段から片道約4分間で地上に届く。

 12月初旬に同県砥部町の(株)ニシイチが設置した。20日間のレンタルで費用は83万円。補助金(負担割合は、国が2分1、県と市が5分の1ずつ)を利用し、農家は1割を負担する。赤松さんは「ミカンを運び出せるようになり助かっている。関係機関に感謝」と収穫に励んでいた。

 県農林水産部農業振興局農産園芸課の奈尾雅浩主幹は「設置場所は限定されるが、可能な限り協力したい」と意欲的だ。
塀のない開放的矯正施設として知られる松山刑務所大井造船作業場(愛媛県今治市)の寮が12月下旬に再開されることが7日、関係者への取材で分かった。4月の受刑者脱走事件を受け、再発防止の工事が進められていた。
 事件は4月8日に発生。平尾龍磨受刑者(27)=逃走罪などで懲役4年の有罪判決確定=が5階建て寮の1階廊下の窓から逃げた。
 工事では脱走があってもすぐに分かるように、寮の壁に赤外線センサーを設置。窓は人が通り抜けられない幅しか開かなくなった。
 受刑者の作業場での活動は6月に再開されたが、寮では寝泊まりせず、今治拘置支所(今治市)などからバスで通っている。
5日夜、西条市のJR予讃線踏み切りで列車と乗用車が衝突する事故があった。車の運転手が現場から逃走し、警察が行方を追っている。
5日午後6時頃、西条市楢木のJR予讃線「野々市第一踏切」で伊予西条発松山行の普通列車が普通乗用車と衝突した。
南海放送
列車の乗客乗員およそ60人にケガはなかったが、車の運転手が現場から逃走し、見つかっていない。
この事故の影響で、予讃線は伊予西条駅と今治駅の間でおよそ1時間40分にわたって運転を見合わせた。
現場は遮断機のある踏み切りで警察は、逃げた運転手の行方を追うとともに事故の原因を調べている。
愛媛県警松山西署は5日、あおり運転をしたとして脅迫容疑で、愛媛県砥部町宮内、会社役員、高市昭典容疑者(58)を逮捕した。
 逮捕容疑は、8月17日午前8時40分ごろ、松山市北条の国道196号で乗用車を運転中、前を走っていた松山市の男性(40)の乗用車を追い越し、前方で蛇行運転や停止するなどして男性の車を数回停止させ「なんをぬかしよんぞ、こら」と脅迫したとしている。
 松山西署によると、あおり運転は約700メートルに及んだ。高市容疑者は「覚えていない」と供述、同署が動機を調べている。
学校法人加計学園(岡山市)が、愛媛県今治市に新設した岡山理科大獣医学部で図書費を水増しし、今治市から補助金を詐取したとして、市民団体のメンバーら8人が5日、学園に対する詐欺容疑の告発状を松山地検に提出した。地検は受理するか検討する。学園は「告発内容は事実に反しており、強く抗議する」とのコメントを出した。
 告発状などによると、学園は獣医学部の設置経費を192億円と見積もり、うち93億円を愛媛県とともに市が補助金として複数年度に分割して交付することになった。
 学園は補助金請求の際、図書費を9928万円と計上。メンバーらが今年9月、同学部の図書館にあった書籍を写真に収めて数えると8715冊で、このうちランダムに選んだ2057冊の価格をインターネットなどで調査。平均単価は4387円だった。
 この平均単価をもとに、市民団体側は9月時点での図書費を3823万円と推計。「水増しがあった」と主張している。
 学園は「購入した図書は9914点が納品され、合計金額は9928万円だった。大手業者と契約を交わして納品された」としている。