わいせつ等事件簿

剣道の第66回全日本選手権愛媛県予選は26日、県総合運動公園補助体育館で行われ、村上泰彦5段(県警)が初優勝を果たした。
 村上は決勝で渡部一輝6段(県警)と対戦し、延長戦で面を決めた。村上は11月3日に日本武道館で行われる全日本選手権に出場する。

【愛媛国体落選 悔しさ糧】
 「しっかり準備し、一戦一戦の相手に集中できた」。昨年の愛媛国体に出場できなかった悔しさをバネに、村上泰彦が念願の頂点をつかんだ。
 国士舘大学時代に全日本学生優勝大会で団体優勝し、2015、16年の国体にも出場した県内屈指の実力者。しかし、目標としていた愛媛国体でメンバーに選ばれず、「ここが自分の剣道人生の踏ん張りどころ」と並々ならぬ覚悟でこの大会に臨んだ。
 じっくりと相手の出方をうかがって戦い、初戦から準決勝まですべて延長戦で小手を決めて勝ち上がった。もともと得意は面だが、昨年の強化練習で「小手を意識させることで面が生きる」と教わって以来、日々の練習で小手に磨きをかけてきた。相手の手元が上がったり、不用意に前に出てきたりしたら「見逃さずに打てるようになった」という。
 決勝の相手は県警の同僚で、3年前に優勝した渡部一輝。スピードと気迫にあふれる攻めをさばきつつ、勝機を探った。一進一退で迎えた延長戦、場外で仕切り直した直後に「無心で打った」という面で勝負を決めた。
 初挑戦から6年目での栄冠に「全日本選手権には大学の同級生が大勢出場しており、やっと自分も出られるとほっとした」と村上。「県勢初の優勝を目指す」とさらなる高みを見据えている。