わいせつ等事件簿

皇后さまの名前を冠したバラ「プリンセス・ミチコ」から分離した酵母を使った酒造りに愛媛県西条市氷見の石鎚酒造が取り組んでいる。平成最後の酒造り。越智浩専務は「名前にふさわしい品質に仕上げたい」と意気込んでいる。
 「プリンセス・ミチコ」は皇后さまが皇太子妃時代の1966年に英国から献上された。越智専務の母校・東京農業大醸造科学科が酵母を分離。東京農大の事業会社「農大サポート」と石鎚酒造などOBが経営する国内の酒蔵7社でプロジェクトを立ち上げ、クラウドファンディング(CF)で資金を募り、同酵母を使った初めての醸造に挑戦している。
 石鎚酒造は、県が開発した酒米「しずく媛」などを原料に純米吟醸を製造する。昨年12月中旬から作業に入り、酵母を増殖させる「酒母造り」の段階では順調に推移。酒母を入れたタンクからはフルーティーな香りが漂い、越智専務は「他にはない華やかな香り。手探りでやっているので、どんな酒になるのか楽しみ」と笑顔を見せる。