わいせつ等事件簿

今年8月、三重県鈴鹿市の駅で女性のスカートの中を盗撮したとして逮捕された三重県職員が、27日付で停職5か月の処分を受けた。三重県の津建設事務所に勤める男性職員(47)で、県などによると、男性は今年8月、鈴鹿市の近鉄白子駅にあるエスカレーターで、スマートフォンのカメラで女性(当時40)のスカートの中を盗撮したとして逮捕された。その後、県の迷惑防止条例違反の罪で略式起訴され、今月、罰金30万円の略式命令を受けて、すでに納付したという。県の調べに対し、男性は「仕事で異動の希望がかなわないストレスでやってしまった」などと話しているという。県は事件を受けて、各部署で公務外の不祥事防止策を話し合うよう指示を出している。
電車内で女子高校生のスカート内をカメラ機能付きタブレット端末で盗撮したとして県迷惑防止条例違反で逮捕された医師、多田素久容疑者(46)=袖ケ浦市=について、木更津区検は27日、同条例違反の罪で木更津簡裁に略式起訴した。
 起訴状などによると、13日午前8時5分ごろ、JR内房線姉ケ崎-長浦駅間を走行中の下り快速電車内で、高校3年の女子生徒(18)のスカート内を盗撮したとしている。
 多田被告は袖ケ浦市内の病院で常勤医として内科、精神科を担当していたが、退職した。
懲戒免職は57%の129人 悪質性の高い事案が増加
 文部科学省は27日、2016年度にわいせつ行為で処分された公立学校の教職員は226人(前年度比2人増)となり、2年連続で過去最多を更新したと発表した。最も重い懲戒免職は57%の129人(同11人増)で、悪質性の高い事案が増えたことや、わいせつ行為に厳しく対処する教育委員会の姿勢が定着したことが要因という。
 文科省によると、処分理由は「体に触る」が89人(39%)で最も多く、「性交」44人(19%)、「盗撮・のぞき」40人(18%)と続いた。被害者の48%は自校の児童・生徒で、教え子とホテルでみだらな行為をした高校教諭や、女子トイレを盗撮した小学校教諭がいた。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やメールがきっかけとなるケースが増えているという。
 文科省は01年から、各教委に児童・生徒に対するわいせつ行為が発覚した教職員を原則懲戒免職とするよう求めている。兵庫、高知、沖縄の3県を除く44都道府県は児童・生徒にわいせつ行為をした場合、懲戒免職にする処分基準を設けて公表している。
 また、体罰による処分は654人(前年度比67人減)だった。
 一方、精神疾患で休職した公立学校の教職員は4891人(同118人減)と3年連続で減少したが、依然として高止まりとなっている。